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小野 正雄; Huang, X. S.*; 柴田 康弘*; 井口 裕介*; 境 誠司; 前川 雅樹; Chen, Z. Q.*; 長壁 豊隆; 河裾 厚男; 楢本 洋*; et al.
Proceedings of 1st International Conference on Diffusion in Solids and Liquids (DSL 2005), p.531 - 533, 2005/07
これまでに幾つかの低融点合金系について超重力場下における固体中での原子の沈降による傾斜構造を実現し、金属間化合物BiPbでは分解反応を実現している。本研究では、組成変化が起きない温度条件下で超重力処理を施した金属間化合物(BiPb, 120C, 90.5万G, 100h)について陽電子消滅寿命測定を行った。その結果、出発試料に比べ平均寿命が延びていることがわかった。超重力場下で空孔が導入され、点欠陥として結晶内に留まっていると考えられる。原子の沈降メカニズムとして、(1)高速な空孔機構,(2)準格子間型機構,(3)1, 2の組合せを考えているが、これらの可能性を示唆する結果である。沈降メカニズムの解明に向けて今後より詳しく調べる予定である。
平出 哲也
JAERI-Conf 2000-001, p.306 - 309, 2000/03
10年以上の間、低温で高分子中で観られたポジトロニウム形成のゆっくりとした増加は、高分子の物理的な緩和であると解釈されてきた。これに対しわれわれは陽電子と捕捉電子の反応によるポジトロニウム形成という新しいモデルを提唱し、予言される可視光による効果も実験で得ることに成功し、その正当性を証明した。さらに捕捉電子密度をESRで求め、その密度とポジトロニウムの形成の増加が比例していることなど明らかにした。また、密度高く形成されるアルキルラジカルなどが陽電子挙動に影響しないこともわかった。以上のことを総括し、今後の課題などについて議論する。
河裾 厚男; 森下 憲雄; 大島 武; 岡田 漱平; 伊藤 久義; 吉川 正人; 梨山 勇; 吉田 貞史*; 奥村 元*
Applied Physics A, 67(2), p.209 - 212, 1998/00
被引用回数:43 パーセンタイル:83.31(Materials Science, Multidisciplinary)陽電子寿命及び電子スピン共鳴測定が、1MeV電子線照射した3C-SiCについて行われた。陽電子寿命と電子スピン共鳴の強度比較より、我々は、マイナス1価にチャージしたシリコン原子空孔の同定に成功した。シリコン原子空孔における陽電子寿命が、188psと初めて決定された。この値は、Brauer等によって与えられた理論値と良く一致している。マイナス1価のシリコン原子空孔による捕獲係数も算出された。
河裾 厚男; 伊藤 久義; 岡田 漱平; D.Cha*
Mater. Sci. Forum, 264-268, p.611 - 614, 1998/00
3MeV電子線照射によって6H-SiC中に生ずる欠陥の性質を陽電子寿命と電子スピン共鳴により研究した。陽電子寿命測定から、照射により空孔型欠陥が生成していることが見出された。一方、三種類の電子スピン共鳴吸収スペクトルが観測された。陽電子寿命と電子スピン共鳴のアニール特性を比較することにより、観測された電子スピン共鳴スペクトルが空孔型欠陥に起因していることが明らかになった。欠陥の構造モデルとアニール機構について可能な説明を加える。
河裾 厚男; 伊藤 久義; 安部 功二*; 岡田 漱平; 大島 武
Journal of Applied Physics, 82(7), p.3232 - 3238, 1997/10
被引用回数:24 パーセンタイル:73.65(Physics, Applied)室温における3MeV電子線照射による6H-SiC中の電子空孔の生成過程を陽電子寿命測定法と焼鈍実験から求めた。陽電子捕獲率は、照射初期には、電子線照射量に対して直線的に増加する。その後、捕獲率は、照射量の平方根に比例する。線形そして非線形な捕獲率の照射量依存率は、照射下における原子空孔と格子間原子の再結合反応を考えることにより説明される。シリコン空孔と複空孔の合成されたものの捕獲率は、高照射領域では飽和する。炭素空孔に対する捕獲率は、一度最大に達すると逆に減少に転ずる。これらの結果は、照射に伴うフェルミ準位のソフトにより説明できる。軽度照射試料では、空孔-格子間原子に起因するアニール段階が見られたが、重度照射のものでは見られなかった。これらの異なる結果は、格子間原子の長距離移動と原子空孔との再結合による格子間原子の減少によって説明される。
河裾 厚男; 荒井 秀幸*; 岡田 漱平
Mater. Sci. Forum, 255-257, p.548 - 550, 1997/00
プロトン照射によって誘起されるシリコン中の原子空孔-水素間の相互作用を陽電子寿命測定と赤外吸収測定によって研究した。又、比較のためアルファー照射と電子線照射に対しても実験を行った。電子線及びアルファー照射の場合、熱処理により電子空孔の成長プロセスが見られたが、プロトン照射の場合には、その様なプロセスは見られなかった。これは、プロトン照射によって導入された水素原子が高い活性度をもっており、同時に形成された原子空孔と極めて強く相互作用をするためと解釈される。実際、赤外吸収の結果、不対電子と結合した水素原子の局在振動に由来する多数の吸収線が見つかった。さらに、これら吸収線と陽電子寿命パラメータの熱処理挙動が、うまく対応づけられることが分かった。これより、見い出された赤外吸収線が原子空孔位置に捕捉されていると結論できる。上記の結果は、イオン照射誘起欠陥解析への陽電子消滅法の有効性をも示している。
河裾 厚男; 末沢 正志*; 米永 一郎*; 本田 達也*; 岡田 漱平
Mater. Sci. Forum, 258-263, p.127 - 132, 1997/00
SiGe合金について陽電子寿命及びドップラー広がり測定を行い、消滅特性の組成依存性、照射効果及び焼鈍温度依存性を求めた。ドップラー広がり測定より、Ge、SiGe、Siの電子運動量分布が高運動量域で大きく異なることが見い出された。即ち、Geの割合が高くなるとコア電子の消滅への寄与が増し、運動量分布がより広がる。一方、S及びWパラメータ及び寿命値の組成依存性を調べた結果、Siが0.2の割合のところで、これらのパラメータが不連続に変化することが見い出された。この現象は、伝導帯の底が、X点からL点に遷移することに対応してSiGeのバンドギャップが、不連続に変化することと同期している。電子線照射によって原子空孔型欠陥が生ずることが見い出されたが、導入される原子空孔の種類と濃度が組成に大きく依存することが見い出された。これは、原子空孔の熱的安定度が、SiGeの合金組成に強く依存していることを示している。
河裾 厚男; 伊藤 久義; 岡田 漱平; 奥村 元*
Journal of Applied Physics, 80(10), p.5639 - 5645, 1996/11
被引用回数:82 パーセンタイル:93.65(Physics, Applied)電子線照射によって6H-SiC中に生成する原子空孔と育成したままの6H-SiC中に含まれる原子空孔の焼鈍過程を陽電子寿命測定を用いて研究した。その結果、育成したままの6H-SiC中には、Si空孔に由来する欠陥が含まれていることが明らかになった。この成分の焼鈍温度は1400Cであることが判明し、孤立したSi空孔のそれよりもずっと高いことからSi空孔と窒素不純物の複合体に相当すると結論された。一方、電子線照射した試料中には炭素(C)空孔、Si空孔及び複空孔が生成していることが見い出された。C空孔と複空孔は500C迄の焼鈍により消失することが明らかになった。これは、格子間原子との再結合反応に起因すると考えられる。Si空孔は800~1200Cの間で移動し、窒素原子と結合し、複合体を形成することが明らかになった。この欠陥は、育成したままの試料と同様の温度域で消失することが明らかになった。
鈴土 知明; 外山 健*; 波多野 雄治*; Wang, J.*
no journal, ,
タングステン結晶中のさまざまな溶質原子の安定性と移動性を第一原理計算によって調べたところ、1次元運動をする弾き出されたW格子間原子が特定の溶質原子と結合して混合ダンベルを形成することがわかった。また、それらの混合ダンベルは3次元的に容易に拡散する経路を有していることがわかった。また、キネティックモンテカルロによるシミュレーションでは、混合ダンベルが照射誘起空孔を抑制できることを示唆し、実験結果と一致した。発表では、最近の様々なタングステン二元合金の第一原理計算や実験の展開についても紹介する。
若井 栄一; 岩元 洋介; 柴山 環樹*; 佐藤 紘一*; 豊田 晃大; 鬼澤 高志; 涌井 隆; 石田 卓*; 牧村 俊助*; 中川 祐貴*; et al.
no journal, ,
加速器標的システム,原子力,航空宇宙等の分野では放射線による構造材や機器の劣化が生じるため、高い耐久性向上や優れた機能を持つ材料開発が期待される。本研究では、放射線場で使用できるイノベーション材料の創出に向け、様々な材料に対し、放射線場での材料内部の欠陥などの状態を正確に計測できる新たな非破壊検査技術の構築を進めている。また、イノベーション材料として、ハイエントロピー合金(HEA)は高強度で且つ延性に富む傾向が知られており、様々な応用が期待されている。本講演では、放射線場でもマルチ同時測定が可能な計測原理の構築とHEAの試作状況を主に、金属等の照射解析状況や進捗などを併せて報告する。